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「母親との関係を考える娘のためのグループセミナー」のご報告

オンラインで「母親との関係を考える娘のためのグループセミナー」を4月30日に開催しました。


今回は母娘関係を社会学、女性学の視点から考える、ということで、家族、子ども、母性、結婚についての歴史を知る時間をもうけました。私たちが「あたりまえ」だと思っている家族観がまったくあたりまえのことではなく、歴史的にはむしろ新しいものであり、作られて来たものであること、子どもをかわいがる、というような「母性」とされてきたものや感情でさえ、生まれつき備わっているものではなく、社会的なものであることをお話ししました。


母親自身が人生の中であきらめたり挫折することが多かったり、妊娠や出産体験の中でつまずきがあったりすると、生まれてきた子どもを手放しで、無条件で愛することが難しくなるのは当然のことです。こういったあきらめやつまずきの背景にジェンダーの問題が横たわっていることが多くあります。育児のためにキャリアを断念した、女児を出産したら「なんだ女の子か」と言われた、などなど・・


母親と同性の娘の場合には、母親が娘に自分の人生の生き直し(リベンジ)を求めたり、逆に成功することに嫉妬をしたり、ということが起こることがあります。これは母娘が別々の存在であると、母親が認識していない(未分化である)から起こることと言えます。


そもそも母親のことを嫌いだと思うことさえ、罪悪感を呼び起こすものです。母親とは神聖で不可侵領域にある存在なのです。それはなぜなのでしょうか。ここにもジェンダーの問題があります。


このように母親の生きた時代背景を理解することで、「あぁお母さんも大変だったのね」と許せるようになる、などという話ではありません。母親を一人の女性として理解することで、自分の中の母親を相対化していくことができるようになり、恨みや執着を手放すことができるようになっていく、ということです。家族システムの外側には社会システムがあるのです。もちろん、解放されるためにはもう少しいくつかのプロセスが必要です。


<アンケートより>


・内容はとても興味深く、自分自身いろいろな気づきもありました。


・講義の時間と皆さんのお話を聞く時間のバランスが丁度よく感じました。


・女性を社会学や歴史的背景から見ることにより、母を俯瞰的に見ることができました。


・「母自身のインナーチャイルドが傷ついていて、自分の娘と張り合う」というお話が、とても印象的でした。


今回は母娘関係について、社会学、女性学の面からお話をさせていただきました。

また次回は違う切り口でセミナーを開催したいと思います。グループセミナーという形で、講義とグループを半々で行いましたが、グループは様々な気づきを与えてくれます。私自身もたくさんの気づきを参加者の皆さまからいただきました。ありがとうございました。









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