ストレス解消にお酒、というのはよくある話ですが、これはむしろ逆効果だという記事が。
ネズミに電気ショックを与えた後にアルコールを注射すると、電気ショックの恐怖を忘れるどころか、さらに臆病になる傾向がみられたとか。これはアルコールが嫌な記憶や気持ちを強化していることを示しています。
海外の研究でも「アルコールを常習すると嫌な記憶を消す能力が下がる」という報告があるそうで、どうやら、お酒を飲んだ最初のうちは楽しい気分だけれど、長期的に飲んでいるうちに、嫌なことを忘れたり、気分を切り替える能力が下がるようなのです。
体験的にも、これはわかるような気がします。
落ち込んでいるときにお酒を飲むとますます落ち込むというか、ドツボにはまってしまうので、私はつらいときや悲しいときにはお酒は飲みません。(元々あまり飲めない体質だからかもしれませんが・・・)酔うと感情の起伏が激しくなり、怒りや被害者意識、自己憐憫が強まるため、自分の手に負えなくなってしまう感じがすごく嫌なのです。
アルコールの作用でドーパミンが大量放出され、最初は心地よい酩酊が得られますが、それを繰り返すうちに同じ量のアルコールでは同じ効果が得られなくなっていきます。最終的には「飲んでやっと普通の気分かそれ以下」ぐらいにまで落ち込んでいきます。こうやってますますお酒が手放せなくなっていきます。
そもそも、お酒の美味しい味を楽しむのではなく、「眠るため」「ストレス解消のため」「緊張をほぐすため」などはアルコールの「目的外使用」と言えます。目的外使用とは乱用であり、乱用は依存症の入り口です。
そもそも自分がなぜお酒を飲みたいのか、もう一度振り返ってみてもいいかもしれません。
東洋経済ONLINE 2020/10/24
「お酒で現実逃避する人」が見逃す不都合な真実
飲めば飲むほど「嫌な記憶」が強化されてしまう
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