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ステップ8

ステップ8:私たちが傷つけたすべての人の表を作り、その人達全員にすすんで埋め合わせをしようという気持ちになった


15年前、AAに繋がり、お酒が止まって3ヶ月ぐらいたった頃、最初のスポンサーと出会いました。そして、いよいよAAの12ステップワークを始める事になった時、そのスポンサーが私にこんな質問をしました。「ステップを実践してゆくにあたって何か不安な事はありませんか?」。迷わず、ステップ8の埋め合わせが怖いと答えました。長年、音信不通になってしまった人、会うと気まずいので避けている人達が沢山いました。埋め合わせ?それって謝罪ってこと?会うことを考えるだけでも身震いするのに。これら事が頭の中で渦巻く私に向かって、スポンサーは穏やかに、こんなふうに答えました。ステップワークはあくまでも提案であり、強制ではありません。特定の人物に対しての埋め合わせを私が強制する事はありません。ステップ8の文言にあるように、「埋め合わせ」というものは、相手に対して埋め合わせをしたいという気持ちが、まず自分の中で生まれなければならないのです。言い換えれば、「すすんで埋め合わせをしようとする気持ち」になるまでは、埋め合わせをしてはいけません。だから、そんな心配する必要はありませんよ。それを聞いて、かなりホッとしたのを、私は今でもはっきりと覚えています。 


12ステップの原型となったオックスフォードグループの6ステップには、ステップ8にあたるステップはありません。オックスフォードグループというのは、より高い霊性を目指すキリスト教の信者団体で、アメリカやヨーロッパ、アジア諸国で、当時、活発に活動していました。彼らのプログラムでは、埋め合わせをするべき相手がいるのなら、つべこべ言わずに、さっさと埋め合わせをしてきなさい、という事だったのでしょう。向上心溢れるキリスト教信者なら、それでよかったのかも知れませんが、過去何年間、何十年もの間に多くの事をやらかした末に底をついたばかりのアル中にとっては、傷つけた人に埋め合わせをしてくるくらいなら、酒飲みますといった輩がごろごろいるでしょう。12ステップのビルは、自分の経験から彼らの気持ちが痛いほど分かっていたと思います。


埋め合わせをするかしないかは別にして、取りあえずリストだけ作ってみるというアイデアは絶妙だと思います。リストを作ることによって、ステップ4と5で棚卸しをしたメンバーは、自分の性格の欠点と、埋め合わせすべき出来事との関連性が、時間と共に次第に浮き彫りになってゆくのを感じます。そしてお酒を飲まずに、クリアな頭で過ごしていても、人間関係の中で過去と同じ失敗を繰り返そうとしている、または、繰り返してしまっている自分に気がつきます。そして、この生き方を続けていたら、その先にあるのは再飲酒しかない事に気づきます。しかし、これらの過ちを全て避けて通る事は不可能でしょう。なぜなら長年、そのやり方で生きていたからです。だから私たちはステップ7で「謙虚に神に祈った」のです。


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