先日、2020年4月~2021年3月までの、「お酒のなやみなんでも相談電話」の集計をし、ご支援いただいた株式会社カクヤス様に報告をしました。この事業は、お酒の「功罪」の「罪」に対してなにかしたい、という熱いカクヤス様の社長の思いで実現している事業です。
この1年間の特徴として、お酒の問題に悩むご本人からの電話が半数を占めたこと、コロナの影響が感じられるご相談が見られたことが挙げられます。
アルコール依存症は、「否認の病」と言われ、本人が困らず、家族が困る病気として知られています。しかし、こうやって電話相談をやっていると、実は本人もなんとかしなければ、と思っていたり、困っていることがわかります。電話をかけてくる本人は、誰かに言われて仕方なく電話で相談をしているのではなく、どうにも困って自発的にかけてきているのです。
コロナの影響も見られました。
コロナで職を失ったので昼から飲むようになった、という30~50代の相談をはじめ、休校で子どもの世話に追われる女性、感染を恐れてデイサービスに行けずに飲酒する高齢者などなど・・・オンライン会議の画面の向こう側の社員が酔っぱらっているようだ、というようなご相談もありました。
専門病院でも、プログラムが中止になったり、外出外泊の練習ができずに退院となったなど、治療に影響が出ている話も聞きました。
DVのご相談も多くありました。
酔って暴力をふるわれる、暴言を浴びせられ、物を投げられる・・・
飲酒とDVは深い関係があります。
コロナでDVが増加しているニュースを聞きますが、この電話相談でもそのような印象を受けました。
また、無料で面接相談も利用していただけます。
今年度はオンラインも取り入れたところ、海外の方にも利用していただくことができました。
匿名で、無料で、行政窓口などが閉まっている時間に相談できるこの電話相談。
土曜日には当事者スタッフが相談員をつとめています。当事者だからわかる話がたくさんあります。
今年度もたくさんの方に利用していただけるように、丁寧な対応をこころがけていきます。
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