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第1章 インナーチャイルドを知る

心の中の子どもの自分・・・そう聞いてもピンとこないかもしれません。

​「思い出」とか「記憶」と名付けられたものより、もっと生き生きと、リアルにその存在を感じられるものがインナーチャイルドです。

カウンセリングやセミナーで行っているワークを下にご紹介しますので、ぜひ、ご自身のインナーチャイルドを感じてみてください。

​落ち着ける環境で、リラックスして行うことをおすすめします。もし、辛くなったら途中でやめてかまいません。

インナーチャイルドとの出会い

​子どもの頃を思い出してみてください。

幼稚園の頃、小学生の頃、いつの時代でも構いません。

​その時に住んでいた家、自分の寝場所、食事をしていた部屋、お気に入りの服、当時の髪型、できる限り細かく思い出しましょう。

​その頃、自分はなんと呼ばれていましたか?

今、あなたが生まれ育った家の玄関に、大人になったあなたが立っています。

扉を開けて中に入ってみましょう。玄関はどんな様子ですか。どんなにおいがしますか。

靴を脱いで上がります。

自分がいつも過ごしていた部屋に行ってみましょう。

ドアを開けると、そこに子どもの自分がいます。いつも呼ばれていた名前で声をかけてみましょう。

その子はちょっと恥ずかしそうな顔をして、でも、誰だかわかっている様子で近づいてきます。

肩に手を触れて、言葉をかけてあげてください。

「ずっと放っておいてごめんね。会いに来たよ」

その子は嬉しそうな顔でにっこりします。

手をつないで、家の中を歩いてみましょう。テレビのある部屋、食事をする部屋。この家の中で一番、ほっとする場所はどこでしたか?

その子はいろいろなことを話したそうにしています。何を一番、聞いてほしいのでしょうか。

​どんな気持ちでこの家で毎日を過ごしていたのでしょうか。

これからはその子と一緒の時間がたくさんありますから、ゆっくり話を聞いてあげましょう。

寂しかったこと、悲しかったこと、辛かったこと、楽しかったこと。

その子の気持ちを黙って聞いてくれる人は、この家にはいなかったのです。

その子は黙って気持ちを小さな胸に閉まって、ずっと一人で過ごしていたのです。

今日はそろそろ帰ることにしましょう。

玄関まで手をつないで戻り、別れ際にこう言ってあげましょう。

​「これからは時々、会いに来るよ。もう大人の私がついているから大丈夫」

最後にぎゅっと抱きしめて、別れます。​

子どもの自分はどんな顔をしていましたか。

出会ったときのあなたの気持ちはどうでしたか。

すっかり忘れていたようなことまで、思いがけず思い出したりしませんでしたか?

庭に咲いていた花や、集めていたシールの入った箱、仏壇のある部屋のお線香の香りなど・・・

 

​もしかしたら、忘れていたかったことまで思い出してしまったかもしれません。

あの頃の自分は子どもで、できることには限りがありました。その場所に精一杯、適応して生きてきたのです。

そのときにできる最善のことをやってきたのです。

インナーチャイルドの抱えているルール

家族の中に「核となる問題」(夫婦が不仲、家族の病気、長期の不在、厳格すぎるルール、暴力など)があると、家族の機能は硬直してしまいます(機能不全家族)。

​そこで育つ子どもは、子どもらしく自由に感情を表現することは許されず、アンテナを外に張り巡らし、いかに安全にやり過ごすかを第一に考えるようになります。

AC概念の生みの親、クラウディア・ブラックは機能不全家族に共通するルールについて、次のように言っています。

感じるな

感情を素直に表してはいけない。感じないように感情にフタをする。

​不安や恐怖、悲しみをいちいち感じていたらここではやっていけない。それを受けとめ、答えてくれる人はいないのだから。

信じるな

家族の言っていることは信じてはいけない。

言葉には必ず裏があるから、その裏を読まなければ酷い目にあう。

話すな

家で起きている問題は話し合わない。感情を話してもいけない。

家で起きていることを外でしゃべってはいけない。これは恥ずかしい、隠すべきことなのだから。

このルールの他にも、さまざまなルールを身につけるようになります。

「結婚とは我慢するものだ」

「自分のためにお金を使うのは悪いことだ」

「本音で話したら嫌われる」

「役に立たなければ存在する意味がない」  ・・・など。

これらのルールは、子ども時代を生き抜くには役に立ちましたが、今では重い足かせとなり、大人の自分を苦しめています。

​どのようなルールが自分を縛っていて、現在にどのような影響を与えているのかに気づくことが重要です。

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