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​第2章 アルコール依存症の心理

① 酔いの心理

お酒を飲む人は何を求めて飲むのでしょうか?

「味が好きだから」

「お料理がおいしくなる」

「人と親しくなれる」

「嫌なことが忘れられる」・・・などなど。

いろいろな理由がありますね。

お酒はそれ自体が悪いものではありません。味わいもさまざまあり、産地ごとのお酒を楽しんだり、お料理との組み合わせを選ぶことも楽しみのひとつです。

しかし、酔って嫌なことを忘れるため、ストレス解消のため、寝つけないから眠るため、となってくると、それは本来のお酒の使用目的とは異なってきます。

ジュースやお茶にはなく、お酒にあるもの、それは「酔い」「酩酊」です。それでは、この「酔い」とはなんでしょうか?

​「酔い」がもたらす心理状態は次の2つです。

モヒート
幼児的な万能感

小さい子どもはヒーローもの、戦隊ものが大好き。

大好きなテレビのあとは、自分がヒーローになりきります。小さな子どもは「自分はなんでもできる」という、言ってみれば自己中心的な考え方を持っています。自分ができないのは周りのせい、なのです。これは生活の中で修正されながら大人になっていきます。

酔うと、これと似たような心理状態になります。酔ったときに、なんだか自分が人気者になったような、なんでもできてしまうような、そんな万能感に満ちた気分になったことはありませんか?この「パワー幻想」を与えてくれるのがアルコールです。​普段の自分ではないような力のある自分を感じられて(誇大的)、自分が世界の中心になったような気分(自己中心的)になれるのです。普段、自己否定感が強い人ほど、お酒を飲むと楽になるので、はまりやすくなります。

幼児的な合体感

小さな子どもは自他の区別がつきません。公園で遊んでいて、断りもなく他の子のおもちゃを使って遊びだし、取り合いのけんかになることがあります。

​酔うと、この子どものような状態となり、自分と人との間の「境界線」がなくなり、「私」と「あなた」が一体になります(合体感)。これは意気投合した気分にしてくれる一方で、相手に侵入しすぎたり、侵入されてしまったりして、まさしく子どもの喧嘩のようになってしまうことも。

相手との境界線は自分のためにも相手のためにも適度な距離が必要ですが、対人緊張が高く、普段は距離を取りすぎてしまい、打ち解けられなかったり、言いたいこともいえずに我慢してしまっている人が、お酒の力を借りて一気に境界を取り払う・・・ということが起こりやすいと言えます。お酒を飲まないと言いたいことも言えない、お酒がないと腹を割って話した気になれない、というのは要注意です。

​※ 境界線については「バウンダリー(境界)ワーク」で学ぶことができます。

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