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  • 執筆者の写真Recovering Minds YASUKO

ひきこもりと発達障害

先日、日本公認心理師協会主催のオンライン研修に参加しました。

テーマは「ひきこもりと発達障害」。

当法人に寄せられるご相談には「ひきこもり」「発達障害」この2つに関わるものも少なくありません。

当日は厚労省、当事者家族、支援者、脳科学など、さまざまな立場の先生方からのお話しがあり、非常に興味深い内容ばかりでした。

もちろん、「ひきこもり」=「発達障害」ではありません。重なるケースもあるというだけのことです。「ひきこもり」は様々な要因が複雑に合わさって起きた状態像であり、「発達障害」は医師により診断される精神医学的なものです。

とはいえ、抑うつなどの二次障害は治療の対象となりますが、発達障害そのものは治療する、ということはできません。もしなにか問題が起きているとしたら、それは「環境調整」や「教育」で改善をはかります。これらは医療機関ではなく、専門の支援機関が行うことになります。

講師の先生のお一人が、「診断して分類」するのではなく、「一人一人の見立て」が重要と言われていました。新しいアセスメントのシステムについても紹介されましたが、アトピー、感覚過敏、協調運動の苦手さといった身体的問題についても評価することや、現在の社会的機能についての評価など、新たな気づきが得られました。

「ひきこもり」といっても様々です。暴力やお金の問題が起きた時にはどうするか、ネットやゲーム、アルコールへの依存の問題など、ひきこもりだけでなく、そこから派生して起きていることが問題のことも多くあります。多発的に問題が発生しているとどこから手をつけたらいいのかわからないこともありますし、見守った方がいいのか、介入した方がいいのか迷うこともあるでしょう。家族だけで悩まず、専門機関に相談することがまず解決への一歩ですが、ご相談に対応できるように、これからもスキルアップを図りたいとあらためて思いました。


※写真は山中湖から見た富士山です。雲がくじらに見えませんか?






                

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