• Recovering Minds WATARU

ステップ2

更新日:3月15日

ステップ2:自分を超えた大きな力が私達を健康な心に戻してくれると信じるようになった

祖父母がある宗教団体の熱心な信者だったせいで、私の両親は強い宗教アレルギーを持つようになりました。実家には神棚、仏壇、十字架など一切ありません。生まれてこのかた法事というものに参加した事がありません。お墓参りの習慣も皆無でした。そんな家庭で育った自分が、アルコール依存症になり、人生がどうにもならなくなった末に辿り着いたアルコホリクス・アノニマスで、「自分を超えた大きな力を信じましょう」と言われた時の複雑な気持ちは忘れる事ができません。その上、理科系の教育をたっぷり受けていた私には、宗教とか神とか、非科学的なモノを信じる人々は愚かな弱い人間だという強い思い込みがありました。日本中を震撼させた、あるカルト団体が起こした大事件も、まだ記憶にしっかりと残っていたので、宗教的なモノに対する強い警戒心もありました。

AAは厳密な意味で宗教団体ではありません。米国で生まれたプログラムなのでキリスト教がベースになっている事は否定できませんし、「神」とか「ハイヤーパワー」とか怪しげな言葉を使うメンバーもたくさんいます。神とかハイヤーパワーって何ですか?まわりのメンバーに聞くと、一生懸命に答えてくれるのですが、自分が納得できる答えはひとつもありませんでした。それでも私個人は、AAは決して宗教団体ではなく、80年以上に渡り数えきれない回復者を出しているスピリチュアルな回復プログラムである事を強調したいのです。自分の力でやれる事をやり尽くして、それでもお酒が止まらず、暗闇の中に漂っていた頃の自分を努めて忘れないようにしています。なぜなら、AAの宗教っぽい所だけにとらわれてプログラムに背を向け、死んでいったたくさんの依存症者の姿が目に浮かぶからなのです。今でも不確かな理解しかしていないハイヤーパワーのおかげで、15年間もお酒が止まっている私です。


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