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ステップ5

ステップ5:神に対し、自分に対し、そしてもう一人の人に対して、自分の過ちの本質をありのままに認めた


人間は他人に何か嫌なことをされると、その人を恨んだり怖れたり、そして場合によっては相手を傷つけたりします。ステップ4の棚卸しでは、今までの人生の中で起きた、そういった出来事を過去に遡ってすべて書き出し、ステップ5ではそれらを洗いざらい、「もう一人の人」と検証してゆきます。


人間同士の不和や揉め事において、どちらかだけに100%の非がある場合は少ないのではないでしょうか。12ステップのプログラムでは、相手から酷い仕打ちを受けた出来事であっても、取りあえず相手の非は棚上げにします。そして、自分の側の非を執拗に追求してゆきます。自虐的に聞こえるかも知れませんが、決して自分を責めるのが目的ではありません。まず第一に、これは同じ状況が将来に起きた時、再飲酒せずに身をかわす為の心のトレーニングです。もちろん棚卸しで書いて、ステップ5でスポンサーに話したからといって、「恨み」や「怖れ」が解決するわけはありません。まだステップが7つ残っていることを忘れないで下さいね。


小野さやか監督が自分自身の生き難さを克服するために命がけで撮った「アヒルの子」という凄いドキュメンタリー映画があります。Y会という自給自足コミュニティの合宿プログラムに年端もいかない頃に、ある日突然、理由も説明されず放り込まれ、見捨てられ不安をインストールされた監督は、さらに、小学生の頃に家族の一員から性的虐待を受けて大きな心の傷を負います。どちらの出来事も彼女に全く非はありません。しかし、10年後に彼女は、自殺をするか、この映画を撮って家族をぶっ壊すか、選択肢は2つしかない状況に、自分を追い込んでいました。もし彼女が依存症になる資質とチャンスに恵まれていたなら、確実に何らかの依存症を発症していたと思います。この映画は、自分が全く悪くない場合でさえ、「恨み」を抱えて生きる事が、どれだけ自分にダメージを与えるかを教えてくれます。


依存症の専門家達は口を揃えて、こう言います。「自分を被害者だと思っているうちは絶対に回復しません」と。長年の間、自分の中に貯めこんできた、たくさんの「恨み」や「怖れ」。12ステップを使って、それらをどれだけ取り除くことができるかに、酒を飲めなくなったアル中の残りの人生はかかっているのです。




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